1.初めに
当社は現在、蒸気ボイラー・温水ボイラーを販売しており過去にはボイラー製造に携わっておりました。そのノウハウを元に今回のご提案をさせて頂きます。
2.まだまだ上がる燃料費
ボイラーの燃料は主に「A重油」「灯油」「都市ガス」「プロパン」に大別されます。
これらの燃料費は、我々の想像を超え現在も値上がりしております。
しかし、ボイラー設備工場様にとりましては、電気や水と同様に使用しない訳に
いきません。では、どの様にすればボイラーの燃料費を削減出来るのでしょう?
今後は、蒸気ボイラーを主として記載致します。
3.蒸気ボイラーの運転を見つめてみましょう
ボイラーは一度運転を行なうと、給水(補給)を行いバーナーが燃焼し目標圧力に達すると停止し、目標圧力より低下するとまた燃焼を繰り返します。
つまり、大半の蒸気ボイラーの運転制御はボイラーの缶体圧力しか監視しておりません。
蒸気ボイラーは停止すると、次の運転指令が来るまで待機しておりますがその間缶体は冷え、また、蒸気配管も同様に冷えますのでその分ロス分余計なエネルギーを使用することになります。
また再起動の際、始動運転時間中の若干の燃料放出があります。
省エネは、小さなことの積み重ねですので、この様な細かいことに目を向ける大事だと思います。
4.蒸気をご使用の環境を見つめてみましょう
蒸気ボイラーを設備された頃はあまり見えなかったことですが、蒸気をご使用されている環境も今だから見つめることも大切です。例えば、蒸気配管を見て蒸気漏れがあれば例え保温が施工されていても意味はありません。また蒸気が多量に放出されている「槽」や「設備」も無駄な放熱が考えられます。
蒸気配管は菅末(最終)まで見て頂き、その後の蒸気の行方も認識して頂くことも大切です。
菅末では側溝に蒸気が多量に吹き出ていないか、またバルブ等の不具合により使用していない設備から蒸気が漏れていないかということも今一度ご確認下さい。
5.最初は3%の省エネ
ご確認して頂いた、ことを整理しご担当者の方々がご認識することから始まります。
初めは小さなことから始めます。例えば蒸気ボイラーが1ラインに数台設置されている場合は1度に全て運転するのでなく、段階を踏み運転を行なうことにより初期エネルギーが削減され省エネになります。また蒸気バルブや配管保温を経年変化を考慮し取り替えることも大切です。
最初は3%を目安に省エネ対策を行い、結果は1ヶ月を通して見ることがベストと思います。
3%燃料が削減出来れば、どのくらいの燃料費の削減になるか価格面での認識も思います。
6.それから5%の省エネ
前項で、蒸気の使用方法、蒸気配管を見直す簡易な案を記載しましたが、その後は蒸気の圧力を見直し、運転中には蒸気ボイラーをなるべく停止させない方法、また蒸気を使用しない場合は蒸気ボイラーを完全に停止させておく方法を考えることが大切です。
また使用状態を見てボイラーの燃焼量の低減調節を行なう、また蒸気減圧弁を使用し適正な蒸気圧力の管理も行なうことも効果が出る方法です。
設備の放熱ロスを見直し、蒸気のドレン回収まで考慮すれば水道費に節減もの貢献出来ます。
これらは比較的に費用対効果が出やすいですが、専門業者を交えて行なうことを注意して下さい。
7.ボイラーの運転を管理する
ボイラーの省エネは、現在のボイラー運転を管理・記録するもの重要です。
当社では、ボイラーの監視のノウハウやソフトが御座いますので、運転中は無人でも行なえますがない場合は、貴社にて給水量や給水温度また使用燃料量・使用時間や蒸気圧力の平均値等を監視して頂き、それを元にボイラーの省エネの実施を行います。
またボイラー効率も同時に判りますので、ボイラー内部の不具合の早期発見にも繋がります。
当社ではこの様なボイラー診断や上記以外の多量のデータを監視することによってより多くのご提案や改善点をお客様と二人三脚で行なっております。